筋トレでうつ病は治る?研究論文に基づく効果やおすすめメニューを紹介

筋トレでうつ病は治る?
効果やおすすめメニューを紹介

「うつ病を予防するには、筋トレをすべき」という噂を耳にし、始めようかどうか迷っている方もいるのではないでしょうか。

うつ病の一般的な治療法は薬物療法や心理療法です。

しかし、近年の研究によると運動療法(筋トレや有酸素運動など)がうつ病の症状の緩和に効果的であることが示されています。

この記事では研究論文に基づき、筋トレのうつ病への効果と、おすすめのメニューを紹介します。

最後まで読めば、うつ病の予防・改善に向けて行動する第一歩となるでしょう。

※ 本記事はあすか製薬グループの編集ポリシー及び運営体制による校閲テストをクリアして公開されています。

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みんなのホルモン研究所

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筋トレでうつ病は治る?補助療法として運動が注目されている

近年、筋トレや有酸素運動がうつ病の補助療法として注目されています。

運動によって体内のエンドルフィンやセロトニンなど、神経伝達物質のバランスが改善され、心の健康によい影響を与えるからです。

※参考:西多昌規|うつ病の運動療法

また、運動には以下のようなメリットもあります。

  • テストステロンの分泌を増加させる
  • 身体的な健康を向上させる
  • 自己肯定感を高める
  • 社会的なつながりを作る機会になる

とくに、筋トレとテストステロンの関連性は見逃せません。

テストステロンは男性ホルモンの代表格として知られていますが、筋トレを行うことでテストステロンの分泌が増加し、男性更年期障害や、それに伴ううつ症状の改善につながります。

※参考:柴垣 郁弥|レジスタンス運動によるストレス誘発性不安およびうつ様行動の改善

うつ病の主な原因は?男性更年期障害が関係していることも

うつ病の原因は非常に複雑であり、以下が関連していると考えられています。

  • 遺伝
  • 心理的なストレス
  • テストステロン量の低下

それぞれ、詳しくみていきましょう。

遺伝

うつ病は遺伝がひとつの要因とされており、家族にうつ病の発症歴を持つ方がいると、自分もうつ病を発症するリスクが高い傾向にあります。

ただし、遺伝子が直接うつ病を引き起こすわけではありません。うつ病は環境要因(ストレスやトラウマ、生活の変化など)とも絡み合って発症します。

たとえば、同じストレス要因にさらされても、遺伝的にストレスに対する感受性が高い人ほどうつ病を発症しやすいと考えられています。

※参考:国立精神・神経医療研究センター|うつ病発症と遺伝子 / 環境相互作用

心理的なストレス

長期間にわたる慢性的なストレスは、身体と精神にさまざまな影響を及ぼし、うつ病のリスクを増加させる可能性が高いと考えられています。

慢性的なストレスには、下記のようなものがあります。

ストレスの種類
仕事関連のストレス・職場のプレッシャーや責任
・仕事の不安定さや失業の恐れ
・ハラスメントやいじめなど
対人関係のストレス・家庭内の対立
・離婚やパートナーとの関係の問題
・孤立など
個人的なストレス・健康問題
・財政的な問題など

これらのストレスを長くにわたって感じている方は、うつ病の発症に注意すべきです。

テストステロン量の低下

男女別・加齢と性ホルモン分泌の変化

テストステロンは男性の性機能や筋肉の成長などに関与している男性ホルモンの一種です。

テストステロン量が低下すると男性更年期障害(LOH症候群)を発症し、うつ病の一因となると考えられています。

男性更年期障害の主な症状は以下のとおりです。

  • 性欲の低下
  • ED(勃起不全)
  • 精神的な不調
  • 抑うつ症状
  • 体重の増加
  • 筋力の低下

など

テストステロンの量は20〜30代をピークに、その後は年齢とともに徐々に減少していく傾向にあります。男性更年期障害の症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

ホルモン量測定キットで男性力をチェックしよう

ホルモン量検査キット

「最近やる気や活力が湧かない」「身体がだるく疲れやすい」

このようなうつに似た症状は、男性力が低下しているサインかもしれません。

あすか製薬メディカルでは、髪の毛たった10本※1から男性力※2を可視化できる「ホルモン量測定キット」を開発しました。

ホルモン量測定キットは男性ホルモンの代表格である「テストステロン」の量を測定できるキットです。

テストステロンの量は20代をピークに、その後は年齢とともに徐々に減少していきます。

テストステロン量が低下すると男性更年期障害(LOH症候群)を発症し、うつ症状をはじめ心身にさまざまな異変をきたすため、早めの対処が重要です。

使い方は簡単3ステップ!

  1. 後頭部の髪の毛10本※1を採取
  2. 採取した検体を袋に入れる
  3. ポストへ投函したら完了!あとは結果を待つだけ

3分ほどで簡単に完了します。

結果レポートでは下記のことがわかります。

  • 男性力の指標となるテストステロンの数値
  • 男性力のレベルを4段階で評価
  • あなたへのアドバイスや男性ホルモンを増やす方法など、男性力アップに役立つ情報

自分自身の健康に投資し、充実した人生への第一歩を踏み出しましょう。※3

※1 3cm以上の後頭部の毛髪を10本以上。長さが足りない場合は15本以上採取してください。
※2 男性力とは、男性ホルモンの量の事を指しています。男性力レベルは、テストステロンの量に応じて評価いたします。
※3 本キットは、あくまで男性力レベルを評価するもので、特定の疾病の診断をするものではありません。疾病の診断については、医師の診察・指導を優先してください。

筋トレが精神の安定につながる理由

筋トレは以下の理由から、精神の安定につながるとされています。

  • セロトニンやドーパミンが分泌される
  • 自分に自信がつく
  • 社会的なつながりができる

それぞれ、詳しくみていきましょう。

セロトニンやドーパミンが分泌される

筋トレはセロトニンとドーパミンの分泌を促進し、精神を安定させる効果があると考えられています。

セロトニン幸福感や気分の安定に関わる神経伝達物質。不足すると、抑うつ症状や不安症状を引き起こす。
ドーパミン報酬系を刺激し、快感やモチベーションを高める神経伝達物質。

運動をすると気分がスッキリしたように感じるのは、これらの神経伝達物質が関係していると考えられます。

筋トレを続けることで毎日が充実していると感じられ、精神の安定が期待できます。

自分に自信がつく

筋トレに取り組むことで、自分の外見や体力に自信がつき、精神的な安定感が高まります

また、筋トレには継続的な努力と成長が伴い、成功体験を重ねられることもメリットです。

「⚪︎キロのダンベルを上げられるようになった」

「最初は息が上がっていたメニューを、今は難なくこなせるようになった」

このように、最初はできなかったことが徐々にできるようになる成功体験は、大きな自信と精神的な安定感をもたらすでしょう。

社会的なつながりができる

フィットネスクラブやジムは、健康を追求する場としてだけでなく、同じ趣味を持つ人々と出会える場でもあります。

仲間と一緒にトレーニングすることで、社会的なつながりが深まり、精神の安定につながるでしょう。

トレーナーにマンツーマンで指導してもらえるパーソナルトレーニングはもちろん、多くの人が参加する集団レッスンにも積極的に参加してみてください。

筋トレでうつ病が悪化することはある?

適度な運動は心身の健康をサポートし、うつ病をはじめ精神的な不調を軽減するのに役立つとされています。

しかし、一方で過度の筋トレや運動はストレスホルモンであるコルチゾールの過剰分泌を引き起こし、心身への負担を増加させる可能性があります。

とくに初めてトレーニングを始める場合、無理をせず、達成可能な目標を設定しましょう。

無理のない目標設定は、自己肯定感を保つ観点からも大切です。

自分自身に向けた期待と現実のギャップが大きいと、運動中に自分の思い通りに身体を動かせないことがストレスとなり、気分を落ち込ませる原因となります。

うつ病の予防や症状軽減におすすめの筋トレメニュー

うつ病予防や症状軽減におすすめの筋トレは以下のとおりです。

  • スクワット
  • プッシュアップ(腕立て伏せ)
  • クランチ(腹筋運動)

これらの筋トレは大きな筋肉群を鍛えることができ、全身を効率よく動かすことのできる種目です。目に見えた効果が現れやすく、精神面でもプラスに働きます。

※精神疾患があるスクワット

スクワット

スクワットは下半身の筋力を強化する基本的なエクササイズです。道具なしで手軽にできる点、自重でトレーニングできるため負荷を調整しやすい点がメリットです。

鍛えられる部位大腿四頭筋
大臀筋
ハムストリングス
腹筋群
背筋群
期待できる効果腰痛や肩こりの予防
便秘の予防
むくみや冷えの改善
体力アップ

とくに足腰の筋力は、日常生活に必要不可欠です。足腰が衰えると生活のさまざまな場面でストレスを感じ、うつ病の原因となる可能性があります。

スクワットの基本的なやり方は、以下のとおりです。

  1. 足を肩幅ぐらいに開いて、背筋を伸ばしまっすぐ立つ
  2. ゆっくりとお尻を後ろへ突き出すようにして、股関節と膝を同時に曲げる
  3. 太ももが地面と並行になるぐらいまで下ろしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る

なお、ジムでトレーニングする場合は、以下のような種目でも下半身全体を鍛えられます。

  • レッグプレス
  • レッグエクステンション
  • レッグカール

プッシュアップ(腕立て伏せ)

プッシュアップ

プッシュアップ(腕立て伏せ)は、上半身の筋力を鍛える基本的なエクササイズです。

鍛えられる部位大胸筋
三角筋
上腕三頭筋
腹筋群
期待できる効果肩こりや背中の痛みの予防
胸部の筋力の強化
腕の筋力の強化
体幹の安定性向上

とくに慢性的な肩こりや背中の痛みはストレスの原因となります。プッシュアップで肩こりや背中の痛みを予防しましょう。

プッシュアップの基本的なやり方は、以下の通りです。

  1. 仰向けになり、両手を肩幅で床に置く
  2. 膝と足首を床につけたまま、身体をまっすぐ伸ばす
  3. 肩、肘、手首のラインが一直線になるように、身体を上下に動かす
  4. 肘を曲げて胸を床に近づけ、その後、元の姿勢に戻る

ジムでトレーニングする場合、以下のような種目も上半身全体を鍛えるのに役立ちます。

  • ベンチプレス
  • ダンベルフライ
  • ディップス

クランチ(腹筋運動)

クランチ

クランチは、腹筋を鍛える基本的なエクササイズです。

鍛えられる部位腹筋群
期待できる効果腹部の引き締め
姿勢の改善
腰痛の予防
体幹の安定性向上

美しい姿勢や引き締まった腹部を目指す人にもおすすめのエクササイズです。体型が引き締まることで自分の容姿に自信がつき、うつ病の予防や症状軽減につながるでしょう。

クランチの基本的なやり方は、以下の通りです。

  1. 仰向けに寝て、膝を曲げ、足を床につける
  2. 両手を耳の後ろに置くか、胸の上にクロスさせる
  3. 肩甲骨を床から浮かせないようにして、上半身を上げる
  4. 肩甲骨が数センチ程度上がったら、ゆっくりと下ろす

ジムでトレーニングする場合、以下のような種目も腹部の筋力を鍛えるのに役立ちます。

  • レッグレイズ
  • プランク
  • アブローラー

筋トレとうつ病についてよくある質問

筋トレとうつ病についてよくある質問をまとめました。

Q.筋トレは不安障害にも効果がありますか?

筋トレをはじめとする運動は精神を安定させる効果があり、不安障害にもよい影響があると考えられます。

Q.うつ病患者がジムに通うのは変ですか?

うつ病患者がジムに通うことは変ではありません。むしろ、ジムでの運動や他者との交流は、うつ病の症状緩和の助けになると考えられています。

ただし、過度な運動は逆効果となるため、事前に医師やカウンセラーに相談し、無理のない運動プランを立てることが重要です。

筋トレをはじめとする運動は精神を安定させる効果があり、不安障害にもよい影響があると考えられます。

Q.筋トレをしても精神状態に変化がない場合はどう対処すべきですか?

効果を感じるまでには時間がかかることがあります。焦らず長期間継続することが大切です。

また、精神状態に影響を与える他の要因(栄養、睡眠、ストレスなど)も考慮しましょう。

状況が改善しない場合、心療内科や精神科の受診を検討してください。

まとめ

筋トレはうつ病の予防や症状軽減において有望なアプローチとされており、多くの研究でその効果が示されています。

ただし、無理なトレーニングは逆効果になる場合があるため、それぞれの症状や体力に合わせて適度に行うことが大切です。

すでにうつ病の症状がある場合は筋トレを始める前に、医師やカウンセラーのアドバイスを受けることをおすすめします。

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