★ストレスは男性ホルモンの分泌量を減らす原因になる?現れる症状や対策

ストレスは男性ホルモン量を

減らす原因になる?

男性ホルモンは心身の健康維持に欠かせないホルモンですが、ストレスにより分泌量が減る可能性があります。

男性ホルモンの量が減ると、身体にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

本記事では、ストレスで男性ホルモン量が低下するとどうなるのか、具体的な症状を解説していきます。

対策についても触れていますので、「心身に不調が現れているけど、これってストレスのせい?」と疑っている方はぜひ参考にしてください。

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みんなのホルモン研究所

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ストレスは男性ホルモンの分泌量を減らす恐れがある

ストレスが蓄積すると、性腺刺激ホルモンを減らす作用のある「副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)」が放出されます。

性腺刺激ホルモンとは、下垂体(体内のさまざまな内分泌腺機能を制御する器官)から分泌されるホルモンのひとつです。

男性の場合、この性腺刺激ホルモンによる刺激で、精巣にて男性ホルモン(テストステロン)が増産されます。

※参考:MSDマニュアルプロフェッショナル版|下垂体の概要

つまり、ストレスにより「副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)」が放出されると、男性ホルモンの分泌量低下につながる恐れがあるのです。

ストレスで男性ホルモン量が低下すると男性更年期障害のリスクが高まる

ストレスにより男性ホルモンの量が減ると、男性更年期障害(LOH)のリスクが高まります。

男性更年期障害とは、男性ホルモン量の減少によって心身にさまざまな不調が現れる状態のことで、40代以降の男性に多く認められます。

男性ホルモン量の減少は主に加齢によって起こりますが、ストレスによって男性ホルモン量が減少した結果、若くして男性更年期障害を発症する可能性もあります。

男性更年期障害の主な症状は次のとおりです。

  1. 筋力の低下
  2. 性欲減退や勃起不全
  3. 肥満
  4. イライラや不安感
  5. やる気の低下や抑うつ

順番にチェックしていきましょう。

1.筋力の低下

男性ホルモンは骨格や筋肉を強化する役割があるため、ストレスで男性ホルモン量が低下すると、筋肉がつきにくくなり筋力の低下をまねきます。

筋肉を作りあげるのに重要な働きをする男性ホルモンが少ないと、いざ筋肉をつけようと思ってもそう簡単にはつきません。

「運動しても筋肉がつかない」「少し運動しただけでも疲れる」と悩んでいる方は、ストレスによる男性ホルモン量の低下が関係している可能性があります。

2.性欲減退や勃起不全

男性ホルモン量が低下すると性衝動が起こりにくくなるため、性欲減退や勃起不全につながる可能性があります。

また、ストレスは「心因性ED」の原因でもあります

心因性EDとは、精神的・心理的な原因で勃起できない状態のことです。慢性的な強いストレスがあると、性的興奮がペニスに伝わりにくくなります。

※参考:MSDマニュアル プロフェッショナル版|勃起障害

「昔のように性欲が湧かない」「勃起が持続しない」など、性欲減退や勃起不全を感じている方は、ストレスを溜め込んでいないか自分の気持ちと向き合ってみましょう。

3.肥満

男性ホルモンの量が減って筋力が低下した結果、肥満のリスクも高まります。

筋肉量が多ければ基礎代謝量が増えて脂肪がつきにくく太りにくいですが、筋肉量が少ないと脂肪が蓄積されやすいからです。

肥満は、放置すると糖尿病や高血圧などの生活習慣病を引き起こす要因にもなるため注意が必要です。

4.イライラや不安感

男性ホルモン量が低下すると、精神状態が不安定になりイライラや不安を抱きやすくなります。男性ホルモンは心の健康維持においても重要な役割を担っているからです。

些細なことでイライラしたり不安になったりとメンタルが不安定な方は、ストレスが積み重なっている可能性があります。

5.やる気の低下や抑うつ

男性ホルモン(テストステロン)は前向きな思考の維持にも関係しているため、ストレスによって減少するとやる気の低下や抑うつ状態を引き起こすこともあります。

西オーストラリアの研究では、うつ病と診断された高齢男性のテストステロン値を調べたところ、うつ病でない人に比べて明らかにテストステロン値が少なかったという調査結果も出ています。

※参考:堀江 重郎(2016) うつかな?と思ったら男性更年期を疑いなさい―テストステロンを高めて「できる人」になる! 東洋経済新報社

「今までやってきたことができない、何もしたくない」「気分が落ち込んで何にもする気になれない」といった感情が出てくるようになった方は、ストレスによる男性ホルモン量の低下が疑われます。

毛髪10本であなたの男性ホルモン量を測定

男性ホルモン量測定キット

「体力がない」「何をするにもおっくう」という方は、日々のストレスが積み重なって男性ホルモン量が低下しているのかもしれません。

あすか製薬メディカルでは、髪の毛たった10本※1から男性力※2を可視化できる「ホルモン量測定キット」を開発しました。

ホルモン量測定キットは男性ホルモンの代表格である「テストステロン」の量を測定できるキットです。

テストステロンは更年期障害によるEDを予防してくれるだけでなく、

  • 筋力アップを促す
  • 男性の生殖機能を向上させる
  • 決断力や判断力、集中力を高める

など、男性的な体つきや思考性を作るのに非常に重要な役割を果たしています。

使い方は簡単3ステップ!

  1. 後頭部の髪の毛10本※1をはさみでカット
  2. 採取した検体を袋に入れる
  3. ポストへ投函したら完了!あとは結果を待つだけ

3分ほどで簡単に完了します。

結果レポートでは下記のことがわかります。

  • 男性力の指標となるテストステロンの数値
  • 男性力のレベルを4段階で評価
  • あなたへのアドバイスや男性ホルモンを増やす方法など、男性力アップに役立つ情報

ご自身の男性力が気になる方は、、ぜひ一度ホルモン量測定キットをお試しください。※3

※1 3cm以上の後頭部の毛髪を10本以上。長さが足りない場合は15本以上カットしてください。
※2 男性力とは、男性ホルモンの量の事を指しています。男性力レベルは、テストステロンの量に応じて評価いたします。
※3 本キットは、あくまで男性力レベルを評価するもので、特定の疾病の診断をするものではありません。疾病の診断については、医師の診察・指導を優先してください。

男性ホルモン量を低下させないためには?生活習慣の改善が重要

男性ホルモン量を低下させないためには、ストレスフリーかつ健康的な生活を送ることが大切です。

ストレスによる男性ホルモン量の低下が疑われる方は、以下の方法を試してみましょう。

  1. ストレスを発散する
  2. 定期的に運動する
  3. 質の良い睡眠をとる
  4. 栄養バランスの良い食事をとる
  5. さまざまなことにチャレンジする

順番に解説していきます。

1.ストレスを発散する

男性ホルモンは心身ともにリラックスしている状態のときに分泌が促進されるため、自分なりのストレス発散で心の平穏を保ちましょう。

ストレスの多くは人間関係から生まれるともいわれているため、人間関係を整理するのも一つの方法です。

例えば、無駄だと思う付き合いや集まりをやめるのもよいでしょう。そうすれば、本当に大切な人たちとの時間をより確保でき、幸福感を得やすくなります。

他にも、以下のような取り組みは一時的なストレスを軽減してくれるためおすすめです。

  • 深呼吸をする
  • 瞑想をする
  • 日光浴をする
  • ストレッチや軽い運動を行う
  • 好きな音楽を聴く

2.定期的に運動する

適度な運動は男性ホルモンの分泌を促進するといわれており、とくに筋トレは効果的とされています。

運動はストレス発散にもなって一石二鳥なので、定期的な運動で心身の健康を守りましょう。

ただし、オーバーワークは厳禁です。過度な運動で疲れが取れない状態は、それがストレスとなって逆効果になる可能性があります。

楽しみながらできる範囲で、筋トレやウォーキングを取り入れてみてください。

3.質の良い睡眠をとる

男性ホルモンは睡眠中に分泌量が増えるといわれているため、良質な睡眠で男性ホルモンの分泌を促しましょう。

質の良い睡眠をとることで、自律神経の働きが整いストレス耐性の向上にもつながります。睡眠の質を高める方法は以下を参考にしてください。

  • 夕食は就寝の3時間前に終える
  • 就寝30分前からはスマホやパソコンを見ない
  • 寝る前のカフェインや飲酒は控える
  • 朝起きたら太陽の光を浴びる
  • 寝具を清潔かつ快適なものにする

瞑想で心を静めて無心になる時間を取り入れるのも有効です。寝る前に瞑想を取り入れることで心と体がリラックスし、スムーズに入眠できます。

なお睡眠時間は6〜7時間が最適とされています。

男性10名に対して以下のように段階的に睡眠時間を減らし、男性ホルモンの一つ「テストステロン」がどのように変化するか調べた海外の研究があります。

すると、5時間睡眠のときは、テストステロン値が10〜15%も低下することがわかりました。

※参考:堀江 重郎(2016) うつかな?と思ったら男性更年期を疑いなさい―テストステロンを高めて「できる人」になる! 東洋経済新報社

「5時間も寝ない日がある」「夜更かししがちで常に寝不足」という方は、睡眠時間の確保から取り組みましょう。

4.栄養バランスの良い食事をとる

男性ホルモン(テストステロン)を増やすために、栄養バランスのよい食事で体の調子を整えることも大切です。

テストステロンの分泌を促すタンパク質をはじめ、積極的に摂取したい栄養素を以下にまとめます。

タンパク質・コレステロール(肉や魚、卵)コレステロールは脂質の一種で、テストステロンの原料になる
亜鉛(牡蠣や豚レバー)亜鉛はテストステロンの分泌を促す
DHEA(ヤマイモや自然薯)DHEAはテストステロンの原料
ビタミンD(きのこ類)ビタミンDはテストステロンの分泌を促す
ビタミンK(納豆や海藻、緑黄色野菜)ビタミンKはテストステロンの分泌を促す

とくに亜鉛は、テストステロンを上昇させるという研究結果もあります。

実施内容結果
正常な若年男性に亜鉛制限を実施39.9nmol/L→10.6nmol/L
20週間前後でテストステロン値が約73%減少
亜鉛不足の高齢男性が6ヶ月亜鉛を摂取8.3nmol/L→16.0nmol/L
テストステロン値が約2倍

参考:A S Prasad 1, C S Mantzoros, F W Beck, J W Hess, G J Brewer「Zinc status and serum testosterone levels of healthy adults」

日本人の食事摂取基準(厚生労働省)によると、亜鉛の1日の平均摂取推奨量は成人男性で11mgです。

しかし11mgもの亜鉛を摂取するには、牡蠣で4個、卵で10個ほど食べる必要があり、食事だけで1日11mgを摂取するのは難しいでしょう。

※参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

毎日毎日、食事内容に頭を悩ませるのはストレスにもつながるため、サプリメントも上手に活用してみてください。

5.さまざまなことにチャレンジする

男性ホルモンの分泌量は精神面とも密接に関わっています。

さまざまなことにチャレンジしてドキドキワクワクする経験は脳によい刺激を送り、適度な緊張感や競争心が男性ホルモン(テストステロン)の分泌を促すとされています。

心に負荷がかかりすぎてストレスになるのはよくありませんが、楽しめる範囲で新しいチャレンジを始めてみてください。

【例】

  • 気になってはいたもののやったことのないスポーツを始める
  • 趣味で作っている作品をコンテストに出展してみる
  • 新たな恋愛を始める

新しい挑戦は、自分の人生をより豊かにすることにもつながるでしょう。

心身の不調が目立つ場合は医療機関の受診を

心身の不調が目立つ場合は、我慢せず早めに医療機関を受診するのをおすすめします。

ストレスで精神の不調がある場合は精神科、男性更年期障害の症状が複数現れている場合はメンズヘルス外来に相談しましょう。

不安を抱えてストレスを増幅させる前に、一度クリニックで相談してみてはいかがでしょうか。

ストレスと男性ホルモンに関するよくある質問

最後に、ストレスと男性ホルモンに関するよくある質問に回答していきます。

Q.ストレスがなくなれば、男性ホルモン量はすぐに回復しますか?

男性ホルモンは心身ともにリラックスしている状態のときに分泌が促進されるため、ストレスがなくなれば早期回復が見込めます。

ただし、加齢によって男性ホルモンの分泌が促されにくい状態になっている場合は、治療が必要となる場合もあります。

Q.無自覚なストレスにより男性ホルモン量が減ってしまうことはありますか?

無自覚なストレスも心身に影響を及ぼすため、男性ホルモンの量が減る可能性はあります。

楽観的でストレス耐性が高い方や、慢性的なストレスに慣れて感覚が麻痺している方はとくに注意が必要です。

Q.男性ホルモンが多いデメリットはありますか?

男性ホルモンが多いと、性欲が増したり体毛が濃くなったりします。

性欲処理に時間を費やしてしまう、ムダ毛処理が面倒など、人によってはデメリットといえるかもしれません。

Q.男性ホルモンが多い人、少ない人にそれぞれ特徴はありますか?

男性ホルモンが多い人、少ない人の特徴は以下のとおりです。

男性ホルモンが多い人男性ホルモンが少ない人
身体的な特徴・筋肉質で骨格ががっちりしている
・体力がある
・筋肉がつきにくく肥満になりやすい
・体力が少なく疲れやすい
精神的な特徴・エネルギッシュで行動力がある
・社交性が高い
・現実的で計画性がある
・怒りに身を任せた行動をしない
・ポジティブ思考
・注意力が散漫
・諦めが早い
・計画性が低い
・イライラしやすく怒りっぽい
・感情の浮き沈みが激しい
・ネガティブ思考
性機能的な特徴・恋愛に対して積極的
・男性機能が高い
・性的欲求が高い
・恋愛に対して消極的
・男性機能が低い
・性的欲求が少ない

上記を参考にすれば、男性ホルモンが適切に分泌されているかのセルフチェックになるでしょう。

まとめ

ストレスは男性ホルモンの分泌量低下につながる恐れがあります。

男性ホルモンは「男性の心と身体の健康を支えるホルモン」であり、減少すると男性更年期障害の症状が現れやすくなるため注意が必要です。

【男性更年期障害の症状】

  1. 筋力の低下
  2. 性欲減退や勃起不全
  3. 肥満
  4. イライラや不安感
  5. やる気の低下や抑うつ

このような症状が見られる方は、日々のストレスにより男性ホルモン量が低下しているのかもしれません。

また男性ホルモンの分泌量は40代以降で減少していくのが一般的ですが、ストレスによって減少が加速する恐れもあるため、20〜30代の方も注意が必要です。

ストレスを溜めない生活を心がけるとともに、生活習慣の見直しで心と身体の健康を守りましょう。不調が続いて不安な場合は一度病院を受診してみてください。

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