疲れが取れない原因は?
考えられる病気や疲れを取る方法
「寝ても疲れが取れない」
「疲れすぎて何もできない」
このように慢性的な疲労でお困りの方もいるのではないでしょうか。
しっかり睡眠時間をとっているはずなのに疲れが取れない場合は、ホルモンバランスが乱れて回復力や免疫力が低下している可能性があります。
今回は疲れが取れない原因や、疲労を回復するための方法を解説します。どうしようもない身体の疲れに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
※ 本記事はあすか製薬グループの編集ポリシー及び運営体制による校閲テストをクリアして公開されています。
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疲れが取れないのはコルチゾールの過剰分泌による副腎疲労が原因かも
疲れが取れないのはコルチゾールの過剰分泌による、副腎疲労が原因かもしれません。
コルチゾールとは、生命維持に重要な役割を果たすステロイドホルモンです。
体内時計や睡眠にあわせて分泌量が調節されていますが、ストレスを受けると分泌量が増えることから「ストレスホルモン」とも呼ばれています。
高コルチゾールの状態が続くことで副腎が疲労し、コルチゾールを分泌する機能が低下します。
副腎疲労によってコルチゾール量が減ると身体のさまざまな機能が低下し、疲労回復が妨げられます。
その結果、休んでも疲れが取れないといった状態に陥るのです。
ただし副腎疲労は臨床症状の総称で、疾患ではないため明確な診断基準はありません。
寝ても疲れが取れないときはコルチゾールを測ってみよう!爪・髪で簡単に測定できる「ホルモン量検査キット」
寝ても疲れが取れない方は、もしかするとコルチゾールの分泌量が多すぎる、もしくは少なすぎるのかもしれません。
コルチゾールはストレスを感じると分泌量が増えるホルモンですが、ストレスが長期間続くと副腎疲労を起こして分泌量が低下することがあります。
つまり、コルチゾールが多すぎる状態と少なすぎる状態のどちらも、過剰なストレスが続いているサインといえます。
あすか製薬メディカルでは、髪の毛※1もしくは爪※2からストレスを見える化できる「ストレスホルモン量検査キット」を開発しました。
ストレスホルモン量検査キットは、コルチゾールの量を測定できるキットです。
コルチゾール濃度が高くなると不眠、免疫力の低下、脳を傷つけるなど心身に不調をきたしますが、コルチゾール濃度が低すぎても疲労感や全身倦怠感、低血圧、低血糖などを引き起こすおそれがあります。
そのため日々の健康管理のためには、ご自分のコルチゾール濃度を把握することが重要です。
使い方は簡単3ステップ!
- 髪の毛※1もしくは爪※2をカットする
- カットした検体を袋に入れる
- ポストへ投函したら完了!あとは結果を待つだけ
3分ほどで完了します。
結果レポートでは下記のことがわかります。
- ストレスホルモン「コルチゾール」の数値
- ストレスレベルを4段階で評価
- 改善点やアドバイス
疲れが取れない方は検査キットを活用して、疲労回復に役立ててください。※3
※1 3cm以上の後頭部の毛髪を10本以上。長さが足りない場合は15本以上カットしてください。
※2 1週間程度伸ばした両手の親指の爪。ネイルをされている場合は、ネイルオフしていただく必要があります。
※3 分析結果は医師による診断のような医療行為ではないため、医師の診断を代替して使用することはできません。ストレスによる疾病が疑われる方は、必ず医師の診断を優先させてください。
身体が疲れすぎるとどうなる?
身体が疲れすぎると心身の健康を損ない、日常生活に影響を及ぼす可能性があります。疲労が蓄積したときの心身の変化を、身体と心に分けて解説します。
1.身体(健康)の変化:慢性的なだるさや体調不良など
身体が疲れすぎるとホルモンバランスや自律神経の乱れ、免疫力の低下などが起こり、慢性的なだるさや体調不良を感じるようになります。
人間はストレスを受けても、体内の状態を一定に維持するシステム(ホメオスタシス)が備わっています。
しかし過度に疲労した状態が長期間続くと、ホメオスタシスが崩れるためホルモンバランスや自律神経を一定に保てなくなるのです。
※参考:厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト「ストレスとは」
疲労を回復する力や免疫力が弱まることで、身体がだるい状態が続いたり体調不良を引き起こしやすくなります。
また倦怠感で活動量が低下すると筋力や代謝も落ちるため、ますます身体が疲れやすくなるという悪循環に陥ります。
2.心(気持ち)の変化:気分の落ち込みや集中力・思考力の低下など
疲れが蓄積するとホルモンバランスや自律神経が乱れ、うつ状態になりやすくなります。
うつ状態では、何もする気にならないといった気分の落ち込みが引き起こされます。
脳の働きも鈍くなるため、集中力や思考力も低下しやすいです。
また過度な疲労によって睡眠の質が低下し、眠気が原因で集中力が低下する場合もあります。
疲れが取れないのは、うつ病の前兆かもしれません。うつ病になると気分が落ち込むだけでなく疲労感や倦怠感、不眠など身体にも症状が出ます。
軽症のうつ病では身体の症状だけが目立ち、心の症状はわかりにくい場合があります。
※参考:厚生労働省 e‐ヘルスネット「体の不調はうつ病でも現れます。かかりつけ医へ相談してみましょう」
気分の落ち込みや意欲の低下などがなくても、疲労感が続いている場合は一度受診することをおすすめします。
疲れが取れない状態から抜け出す方法
疲れが取れないという方は、下記の方法を参考にして疲労回復を目指しましょう。
- 生活リズムを整える
- 質の高い睡眠をとる
- 栄養バランスのとれた食事を心がける
- 軽い運動を習慣化する
- こまめにストレスを解消する
- スマホやパソコンを見る時間を減らす
1つずつ解説します。
1.生活リズムを整える
疲れを取るには睡眠や食事の時間を決めて、生活リズムを整えることが大切です。
コルチゾールは体内時計に合わせて増減し、通常は早朝が最も多く、夕方から夜は早朝の半分以下になります。
生活リズムが乱れるとコルチゾールの分泌も乱れやすくなります。
コルチゾール値が高い状態が続くと、身体はずっとストレスと戦うモードとなり、休息がうまく取れません。睡眠の質も低下し、余計に疲労回復が阻害されます。
またコルチゾールの過剰分泌が続くと副腎疲労を起こし、倦怠感や食欲の低下など、さらに疲れやすい状態になります。
体内時計を整えるためには、下記のことを意識しましょう。
- 決まった時間に起床・就寝する
- 起きたら太陽の光を浴びる
- 同じ時間に食事をとる
生活リズムを整えることで、コルチゾール値は朝起きたときに高く、寝るときには低いという正常な分泌リズムになっていきます。
2.質の高い睡眠をとる
寝ても疲れが取れないのは、睡眠の質が低下していることが原因かもしれません。
睡眠の質が低下すると寝ている間に疲労回復できず、翌日に疲れを持ち越してしまいます。
適切な睡眠時間は人それぞれ異なりますが、7〜8時間程度の睡眠をとっていても疲れが取れない場合は、睡眠の質の低下が原因と考えられます。
睡眠の質を低下させないためには、下記に注意することが大切です。
- 夕方以降にカフェインをとらない
- 寝るためにお酒を飲まない
- 寝る前はスマホやパソコンを見ない
- 休日に1時間以上の寝だめをしない
参考:e−ヘルスネット(厚生労働省)「アルコールの作用」
参考:NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター「カフェインと睡眠 」
カフェインやアルコール、スマホの光は覚醒を促し睡眠の質を低下させます。
また休日に寝だめをすると体内時計がズレて、時差ボケのような状態になります。
倦怠感や集中力の低下、睡眠の質の低下を引き起こすため、起床時間はずらさないようにしましょう。
なお、睡眠時間が6時間未満の場合は、そもそも睡眠不足で疲れが取れていない可能性があるため、まずは睡眠時間をしっかり確保すべきです。
3.栄養バランスのとれた食事を心がける
疲労を回復するには栄養バランスのとれた食事をとることも大切です。
三大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)はもちろん、ミネラルやビタミンなどもとるようにしましょう。
ミネラルやビタミンは、エネルギー代謝やホルモンの合成を円滑に行うために重要な栄養素です。
不足するとエネルギー不足やホルモンバランスの乱れなどが起こり、疲労回復が妨げられます。
疲労回復を促すには、とくに下記の栄養素を積極的にとることが大切です。
栄養素 | 多く含む食材 |
ビタミンB1 | 玄米、豚肉、大豆製品 |
ビタミンB2 | レバー、大豆製品、卵 |
ビタミンB6 | レバー、カツオ、マグロ |
ビタミンC | 赤パプリカ、キウイ、バナナ |
マグネシウム | ナッツ類、大豆類、海藻 |
亜鉛 | 牡蠣、レバー、ナッツ類 |
ビタミンやミネラルは三大栄養素に比べて不足しがちなので、意識的に摂取するようにしましょう。
4.軽い運動を習慣化する
疲れが取れない方は、軽い運動を習慣化するのがおすすめです。運動不足だと筋力や代謝が落ち、疲れやすくなります。
過度に疲れないためには、体力を向上させるのも1つの方法です。また軽い運動は筋肉の緊張やコリをほぐします。
デスクワークで同じ姿勢をとり続けている方は活動量を増やすためにも、そして筋肉をほぐすためにも、軽く運動することが大切です。
「疲れすぎて運動できない」という方はエレベーターではなく階段を使う、一駅分歩くなど少しの変化でもかまいません。
今よりも活動量を増やし、習慣化することが大切です。慣れてきたら無理をしない範囲で負荷を増やしていきましょう。
5.こまめにストレスを解消する
疲れが取れないときは、それ以上疲労を溜め込まないように、こまめにストレスを解消することが大切です。
一日の終わりにぼーっとする時間を作る、ぬるめの湯船にゆっくり浸かるなどして頭と身体を休めましょう。
余裕があれば、下記のようなストレス解消法もおすすめです。
- カラオケで歌う
- 友人とスポーツをする
- 映画館に行く
- 凝った料理を作る
疲れていると「もう動きたくない」と思ってしまい活動量が低下しがちですが、あえて身体を動かすことも大切です。心の疲れから身体に症状が現れることもあるためです。
家の外に出たり、少し手間のかかること楽しんだりして心の休息も取りましょう。
他にもストレス解消法を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
7.スマホやパソコンを見る時間を減らす
一日中スマホやパソコンを見ているという方は、使用する時間を減らしてみましょう。
インターネットにはさまざまな情報があり、使いすぎると脳へのインプットが多くなりすぎます。
取り入れる情報量が多すぎると脳疲労を起こし、脳の処理機能が低下する恐れがあります。
脳の処理機能は大きく分けて、次の3つです。
- 浅く考える機能
- 深く考える機能
- ぼんやりと考える機能
一日中スマホを見ていると浅く考える機能を絶え間なく使うことになり、脳が疲れてしまいます。
また深く考える機能やぼんやりと考える機能が停止してしまい、情報の整理がうまく行われません。
脳が疲れると手軽な快感に流れやすく、さらにスマホを見る時間が増えるといった悪循環にはまります。
スマホの使いすぎは脳疲労を起こし、集中力・思考力が低下したり感情のコントロールができなくなったりします。
「スマホがないと不安になる」という方は、意識的にスマホを見る時間を減らしてみましょう。
疲れたとき簡単にリフレッシュできる方法7つ
疲れたときは、簡単にできる下記のリフレッシュ方法を取り入れてみましょう。
- 深呼吸をする
- 伸びや簡単なストレッチをする
- 席を立って軽く歩く
- 窓を開けて外の空気を吸う
- お気に入りの音楽を聴く
- いい香りを嗅ぐ
- 甘いものを少量食べる
長時間仕事をしてゆっくり休むよりも、こまめに休憩を挟むほうが疲れが溜まりにくく、集中力も長持ちします。
その場で少し体を動かしたり気分を切り替えたりして、うまくリフレッシュしましょう。
疲れに関するよくある質問
疲れに関するよくある質問をまとめました。
Q. 疲労回復ドリンクに即効性はありますか?
「疲労回復」を謳うドリンクに即効性はありません。
しかし疲労回復に必要なビタミンCやビタミンB1、アミノ酸などの栄養素が含まれており、疲労回復を促進する効果は期待できます。
身体は寝ている間に修復されるため、寝る前に疲労回復ドリンクを飲むのがおすすめです。
カフェインが入っている栄養ドリンクやエナジードリンクは、カフェインの覚醒効果で元気になった気がしますが、疲労そのものは回復できていないといわれています。
効果が切れると逆に疲労感が強まることも。
疲労回復ドリンクを買うときは、カフェインが入っていないものを選びましょう。
Q. 疲れが取れないときにおすすめの漢方はありますか?
疲れが取れないときは、次の漢方がおすすめです。
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
- 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
- 人参養栄湯(にんじんようえいとう)
上記の漢方は疲労倦怠に効果があります。
Q. 疲れをとるサプリメントはありますか?
疲れを取るサプリメントはありませんが、疲労回復を促すサプリメントはあります。下記の栄養素は疲労回復に必要な成分です。
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンC
- アミノ酸
- ミネラル(亜鉛、マグネシウムなど)
栄養素が不足すると疲労回復が妨げられます。食事で栄養素を十分にとれない場合は、サプリメントで補うのも1つの方法です。
Q. 寝ても疲れがとれないのは病気ですか?
寝ても疲れが取れないのは、下記のような病気を発症している可能性があります。
- 副腎疲労
- 不眠症
- 過眠症
- 睡眠時無呼吸症候群
- 慢性疲労症候群
など
不眠症や過眠症、睡眠時無呼吸症候群は睡眠の質が下がるため、長時間寝ても疲れが取れません。
また休んでも疲労が回復せず、日常生活に支障をきたすような状態が6ヶ月以上続く場合は、慢性疲労症候群を発症している恐れもあります。
寝ても疲れが取れず悩んでいる方は、一度病院を受診してみましょう。
まとめ
疲れが取れないのは、生活習慣の乱れ・睡眠の質の低下などによるコルチゾールの過剰分泌や、それに伴う副腎疲労が原因かもしれません。
休んでも疲れが取れないという方は、下記の方法を実践して疲労回復を促しましょう。
- 生活リズムを整える
- 質の高い睡眠をとる
- 栄養バランスのとれた食事を心がける
- 軽い運動を習慣化する
- こまめにストレスを解消する
- スマホやパソコンを見る時間を減らす
もし上記を試しても疲労感が続くようなら、病院を受診するのがおすすめです。
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